調理食品製造のエム・シーシー食品(MCC、神戸市東灘区)が、出資先の農業法人「ささ営農」(たつの市新宮町)と連携し、兵庫県産バジルの生産と加工、流通に力を入れている。同法人と進めてきた商品化が数年前から軌道に乗り、毎日0・8~1トンのバジルを工場で加工する。今月上旬には飲食店主を招いた収穫体験会を初めて開き、地元の料理店での取り扱い拡大を狙う。
■今年からは生葉のまま流通させる試みもスタート
MCCと同法人のつながりは2004年、前身の集落営農組合にバジルの栽培を依頼したことから始まった。06年に組合が株式会社化し、14年には工場を建設。摘みたてのバジルをその日のうちに一次加工できるようになった。ただ、病害で不作の年が続くなど苦難の道は長かった。
現在はスイートバジルの中でも病気に強い品種を栽培する。バジル特有の香りが強いことも特長だ。
工場では兵庫県佐用町や姫路市などの農家12軒が栽培するバジルも合わせて加工し、MCCが業務用ソースなどとして販売している。今年からは加工せず、生葉のまま流通させる試みもスタートした。
体験会には、バジルをメニューに使うなど関心を持つ飲食店主ら15人が参加。畑に漂うさわやかな香りを感じながら、鮮やかな緑の新芽を摘み取った。収穫後、参加者は乳鉢を使ってジェノベーゼソース作りを体験し、メニューに活用するヒントを探っていた。
神戸市内で和食店を営む岡崎ゆきこさん(33)は「シソやサンショウのような感じで和の食材とも合いそう。さっと湯通しすれば、きれいな緑色も生かせる」とアイデアを膨らませた。神戸北野ホテルの山口浩・総支配人兼総料理長(66)は「こだわりの生産現場を見せてもらえたのは大きい。私たちがその価値を伝えたい」。MCCの水垣佳彦社長(53)も「地産地消の思いを同じくする飲食店と協力し、兵庫産バジルのブランド価値を高めていく」と話した。























