「障害がある私をここまで育ててくれた先輩、周囲への感謝を作品に込めたい」と話す菊井一夫さん=芦屋市大原町5
「障害がある私をここまで育ててくれた先輩、周囲への感謝を作品に込めたい」と話す菊井一夫さん=芦屋市大原町5

 右足に障害がある宝飾工芸家菊井一夫さん(66)=西宮市=が11月、同市若草町に新たな展示場をオープンさせる。デザイナーを兼ねる「アルチザン」と呼ばれる専門職を自負し、海外でも評価を得る。19世紀末ごろの欧州の貴族が身に着けていたアンティークな作風が信条。新たな施設は工房も兼ね、活動歴46年の熟練は「ジュエリーは芸術品。最高峰の美を追究する拠点にしたい」と抱負を口にする。(津谷治英)