阪神電鉄の「赤胴車」を囲むように立つ団地=西宮市高須町2(撮影・吉田敦史)
阪神電鉄の「赤胴車」を囲むように立つ団地=西宮市高須町2(撮影・吉田敦史)

 阪神武庫川線の終点。日が暮れた頃、多くの学生やサラリーマンが無人の改札を出て、団地群へと静かに消えていく。駅周辺は、競馬場やゴルフ場、戦闘機が造られた軍需工場などに姿を変え、高度経済成長に伴い、5千世帯以上が暮らす関西最大級の「武庫川団地」になった。