会場を幻想的な雰囲気に包んだ色とりどりのランタン=宝塚市武庫川町
会場を幻想的な雰囲気に包んだ色とりどりのランタン=宝塚市武庫川町

 夜空に色とりどりのランタンを飛ばすイベントが24日、兵庫県宝塚市武庫川町の市立文化芸術センターの広場であった。発光ダイオード(LED)のランタン約200個が夜空に浮かび、会場は幻想的な雰囲気に包まれた。

 温泉街として栄えた歴史を伝えようと、地元企業などでつくる団体が企画。歌人・藤原光経(みつつね)が温泉の歌を詠んでから800年の節目に合わせ、2023年に始まった。今回は3回目で、温泉の入浴券や入浴剤が当たる抽選会もあった。

 会場には、家族連れやカップルら約500人が参加。和紙でできたランタンに願いを書いた短冊を張り、午後7時ごろに夜空に放った。飛んでいかないように糸を付けており、風に吹かれて揺れる赤や青色の光に、うっとりと見入った。

 昨年亡くした愛犬への思いを短冊に記した参加者(26)=西宮市=は「ランタンの糸を持っていると、久しぶりに一緒に散歩している気分になった。天国でも元気でいてね」とほほ笑んだ。(池田大介)