NHKの元プロデューサーで、20年以上にわたり漢詩創作を続けてきた姫路市飾磨区付城の前田隆弘さん(83)が、成果をまとめた初の漢詩集「好時好日(こうじこうじつ)」を刊行した。作品の意味や背景の説明を1首ごとに付け、漢詩の魅力を伝えるとともに、味わい深いエッセー集にもなっている。(藤本賢市)
■「格調高いリズム興味持って」
前田さんは同市出身。NHKでは番組制作、報道の現場を歴任した。退職後に帰郷してから、漢詩を学び始めた。
師事したのは、全日本漢詩連盟会長などを務め、漢詩研究の権威とされた石川忠久さん(故人)。石川さんの指導は厳しいものの的確で、講座の受講生から慕われていた。腕を上げた前田さんの作品は、雑誌への掲載やコンクールでの入賞を重ねた。