入魂式の後、境内で練り合わせる山崎地区と英賀東地区の屋台=英賀神社
入魂式の後、境内で練り合わせる山崎地区と英賀東地区の屋台=英賀神社

 10月17、18日に秋季例大祭を迎える英賀神社(兵庫県姫路市飾磨区英賀宮町2)で今月23日、氏子地区の山崎、英賀東両地区の屋台計3台の入魂式があった。両地区とも、25年に一度ある「菅公大祭」に合わせ、屋台を大規模に修理。真新しい白木の屋台が、名物の「拝殿練り」をそれぞれ披露した後、境内で練り合わせた。

■大小の屋台が同時に入魂式を迎えるのは100年ぶり

 山崎地区では、25年前に建造した大屋台と、50年前に造った小型の「子ども屋台」を改修。大屋台は屋根を新調し、高さを約4・3メートルと一回り大きくした。一方で木材の一部にスギを使い、軽量化も図った。兵庫県の播磨や大阪・岸和田の職人らの高い技術が注がれ、2体の龍を彫り込んだ屋根飾り「露盤」や、木曽ヒノキ製の本棒(担ぎ棒)なども新調された。

 大小の屋台が同時に入魂式を迎えるのは100年ぶりで、山崎自治会長の桑名昭次さん(69)は「白木の屋台が並び、美しい。町民の団結を高め、地域のシンボルになってほしい」と晴れやかな表情を見せた。

 英賀東地区の屋台は、屋根を新調。昔の意匠に近づけようと、「三つ巴(どもえ)紋」を復刻して左右の側面に配した。6年前から改修の準備を進めてきた、祭典委員長の小林展久さん(57)は「準備は新型コロナの影響で一時中断したが、なんとか結実した」と感慨深げだった。(辰巳直之)