「人を愛し、つながりを大事に生きてきた」と話す小林宏之さん=加東市東実
「人を愛し、つながりを大事に生きてきた」と話す小林宏之さん=加東市東実

 80年前の夏の朝、佐保神社(現加東市東実)に村人ら約50人が集まった。当時17歳だった少年は「元気に行って参ります」と声を張った。太平洋戦争の終戦前日、1945年8月14日に陸軍に入隊した小林宏之さん。翌15日に玉音放送を聞き、戦後は教師となって子どもに愛情を注いだ。98歳。教え子にもほとんど語ってこなかった戦争の記憶をたどった。