10月3日から閉鎖しているグリーンエコー笠形=神河町根宇野(同町提供)
10月3日から閉鎖しているグリーンエコー笠形=神河町根宇野(同町提供)

 神河町は、同町根宇野の野外活動施設「神崎いこいの村 グリーンエコー笠形」について、運営会社が破産手続きを準備していると明らかにした。経営不振が理由とみられ、同施設は3日から閉鎖している。再開時期は未定。町は今後、再開を目指して、運営のあり方を検討するという。

 同施設は1983年3月に完成し、旧神崎町営の施設として開業。その後、第三セクターを経て2008年ごろから指定管理者による運営に切り替えた。約20万平方メートルの敷地に宿泊、入浴施設やバーベキュー場、体育施設などを備える。

 21年に当時の指定管理者が経営不振を理由に応募を辞退し、再公募にイベント企画などを手がける「ドリームアウェイ」(同町越知)が手を挙げ、22年4月から運営を担ってきた。

 町から同社への指定管理料の支払いはないが、大規模な修繕費のほか、プールや体育館などの運営費は町が負担。同社は当初計画で4年目からの黒字化を目指していたが、経営の改善に至らなかったとみられる。

 町によると、新型コロナウイルス禍前の19年度の利用者数は約11万3千人だったが、24年度は約6万7千人と大幅に減少していた。町は今月3日、同社の代理人弁護士から破産申し立てのための受任通知書や債権調査の協力依頼を受けたという。(喜田美咲)