棋士編入試験の受験資格獲得を決め、感想戦に臨む福間香奈女流六冠=6日夜、関西将棋会館
棋士編入試験の受験資格獲得を決め、感想戦に臨む福間香奈女流六冠=6日夜、関西将棋会館

 将棋の福間香奈女流六冠(33)=清麗、女王、女流王座、女流名人、女流王位、倉敷藤花=が6日、大阪府高槻市の関西将棋会館で指された第67期王位戦(神戸新聞社主催)予選3回戦で浦野真彦八段(61)を破り、プロ棋士編入試験の受験資格を獲得した。福間の資格獲得は2022年以来、自身2度目となる。

 福間は棋士参加の公式戦成績を10勝5敗とし、直近で「10勝以上かつ勝率6割5分以上」という受験資格を満たした。終局直後、女性初の棋士を目指す再挑戦について「あんまり考えてなかったので、王位戦を一つ勝てるようにと臨んでいました」と話し、「現実になってから考えようかな、と思っていました」と即答を避けた。資格獲得から1カ月以内であれば受験申請できる。

 棋士と女流棋士ではプロ入りの制度が異なり、女性棋士は誕生していない。現行の棋士編入試験では、試験官となる四段の棋士5人との5番勝負で、3勝すれば棋士になれる。これまで5人が試験に挑戦し、男性3人が合格。女性は22年の福間が0勝3敗で、24~25年に西山朋佳女流二冠(30)=白玲、女流王将=が2勝3敗で、いずれも不合格になった。(小林伸哉)