兵庫県加西市の空に気球が浮かぶ季節がやって来た。シーズンの幕開けを告げる「ソラビラキ」が、同市鶉野町の平和学習施設「soraかさい」などで開かれた。当日は朝に市内の広範囲で霧が発生し、気球を飛ばせない状況が続いたが、晴れ間が見えた瞬間を狙い、いざ空の旅へ。色とりどりの熱気球が空を彩った。(村上晃宏)
同市は平野が広がり、上空には落ち着いた風が吹くなど気球のフライトに適しており、県内外から気球チームが訪れる。市は2016年、地域活性化を狙って「気球の飛ぶまち加西条例」を制定。農閑期の11月~翌年5月を気球シーズンとし、今年は11月1日にソラビラキがあった。
安全祈願祭には高橋晴彦市長や気球チームのメンバーら約30人が参加。厳粛な雰囲気の中で神事を執り行い、雄大な空の旅の安全を願った。
その後、集まった気球チームは市内の地図を基に飛行ルートなどを確認。しかし霧が晴れず、視界が確保できる場所を探しても見つからなかったため、もどかしい時間が続いた。
午前9時半ごろ、ようやく青空が見えてくると、鶉野飛行場跡(同市鶉野町)で飛行に挑戦。風を送って機体を膨らませた後、ガスバーナーで空気を暖めて浮上した。長い時間は楽しめなかったが、優雅なひとときを満喫していた。
かさい熱気球サポータークラブの阿部政人代表(58)=同市西野々町=は「待ちに待った季節が来た。加西のきれいな山々や瀬戸内海の風景を楽しみたい」と声を弾ませた。























