12月に咲いた変化アサガオ=小野市粟生町
12月に咲いた変化アサガオ=小野市粟生町

 寒さが増す中、小野市粟生町の小林好子さん(71)宅のプランターで夏を象徴するアサガオがつるを伸ばし、半分がピンク、半分が水色の花を付けた。小林さんは「アサガオが12月になって開花するとは」と驚く。

 元小学校教諭の小林さんは日本語教室で在住外国人にボランティアで教えている。今回咲いたアサガオは指導者仲間の木下武夫さん(81)=同市垂井町=から譲り受けた。木下さんは2009年、埼玉県の理化学研究所で「重イオンビーム」を照射された種を友人から入手したのを機に、花の色や形に突然変異が起きる「変化アサガオ」の栽培を継続。咲き終わった後で種を採り、市内のこども園や保育園に贈り続けている。

 小林さん宅では夏に咲き誇ったアサガオを観賞後、土だけが残っていたプランターにいつしか、つるが約45センチも伸び、5、6個のつぼみを付けて一輪が咲いた。小林さんは「南向きの暖かい場所に置いていたのが良かったのかも」と話す。

 木下さんは「アサガオは気温が20度以上ないと発芽や開花しないと言われ、この時期に咲くのは大変まれ」と指摘し、「夏に咲いて結実した種がプランターの土に落ちて、長く続いた暑さの影響で発芽し、開花に至ったのでは」と推測する。(坂本 勝)