昭和の神戸をテーマにした企画展「神戸・うつりかわる町とくらし~昭和ノスタルジー~」が、神戸市埋蔵文化財センター(同市西区糀台6)で開かれている。かつて街中を走っていた神戸市電に関する展示のほか、高度経済成長で人気を集めた商品なども並び、訪れた人の郷愁を誘っている。
2006年から毎年、昭和の時代をテーマにした企画展を開いており、今回は神戸のまちの移り変わりにも視点を置いた。
かつて「三種の神器」とされた冷蔵庫や洗濯機、白黒テレビなどレトロな家電製品のほか、神戸市の昭和25(1950)年ごろの給食を再現した展示、港や商店街の写真など約300点。昭和46(1971)年に全線廃止された神戸市電を紹介するコーナーでは、駅の看板や路線図、車体に付ける緑色のナンバープレートなどが並ぶ。
昭和13(1938)年の阪神大水害の被害を横幅4メートル超の紙に描いた「神戸市大水害絵巻物」も。同市の関野豊学芸員は「今は残っていないものに重点を置いた。現在につながる歴史として大人も子どもも関心を持ってもらえたら」と話した。
3月7日まで。無料。午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)。月曜休館。市埋蔵文化財センターTEL078・992・0656
(小谷千穂)
