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神出病院について議論された精神保健福祉専門分科会=神戸市中央区八幡通4
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神出病院について議論された精神保健福祉専門分科会=神戸市中央区八幡通4

 精神疾患のある入院患者への虐待が問題となった神出(かんで)病院(神戸市西区)の職員らに神戸市がアンケートを実施し、回答した職員の6割以上が「違法な隔離」を認識していたことが分かった。9年以上前から「虐待がまん延していた」とする職員もおり、市は「虐待や違法隔離が常態化していた」との認識を示した。(小谷千穂)

 22日夜、中央区で開かれた同市市民福祉調査委員会の精神保健福祉専門分科会で市が明らかにした。昨年12月11日、同病院の全職員約220人に虐待に関するアンケートを配布。今年1月13日までに122人(回収率約6割)から回答を得た。

 同病院の元看護師ら6人が患者への虐待で有罪判決を受けており、公判で元看護師らは「ずいぶん前から虐待などの行為がまん延していた」と証言していた。アンケートでは、職員12人が暴言について「自分も行っていた」とし、56人が「見たり聞いたりしたことがある」と答えた。時期は9人が2013年から、6人が15年から、5人が12年より前からだとした。

 患者を閉じ込めた部屋に外から粘着テープを貼る「違法な隔離」については77人が「行ったことがある」「見たり聞いたりしたことがある」と返答している。

 回答者の約6割に上る71人が、指定医が「知っていた」「知っていたはず」と答え、前院長についても「知っていた」(28人)、「知っていたはず」(46人)と回答。10年働く職員は「診察時は粘着テープを外して中に入った。就職した時から続いていた」と説明しているが、市のアンケートに応じた指定医は全員、「知らなかった」と返答したという。

 専門分科会の委員からは「人権に関する職員の意識改革が必要」「第三者委員会をつくって外部が真相究明すべき」と批判の声が相次いでいた。

 市は昨年7月末から、市内全14精神科病院に対し、不適切行為があれば行政に通報するよう指導。3月末までの8カ月で患者や職員から75件の通報があり、これまで5件について市が現地調査したという。

■全入院患者に退院意向調査

 神出病院(西区)について、神戸市は全入院患者の300人超に対し、県精神保健福祉士協会とともに1人ずつ面談して退院か継続入院かの意向を聞き取る。

 事件では、男性患者同士を無理やりキスさせたり、ホースやバケツで水や湯を掛けたりするなどの虐待行為をしたとして、昨年10月までに元看護師ら6人が有罪判決を受けた。

 事件当時の入院患者は400人以上。同市によると事件後、病院による意向確認で退院する患者がいたほか、新規受け入れは減少したという。ただ病院に対して本音を言いづらい患者も多いと考えられ、同市は独自の意向調査を決定した。

 今年1月の実施予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期に。市精神保健福祉担当の村田秀夫課長は「できるだけ早期に取り組みたい」と話した。

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