1955年に開業し、地域に愛された神戸市兵庫区荒田町1の銭湯「たちばな湯」が30日、歴史に幕を閉じる。阪神・淡路大震災の苦境を乗り越え、介護や家族向けのサービスなどを充実させてきたが、施設の老朽化が進み、地主から立ち退きを打診されたことで閉店を決めた。近隣住民ら長年のファンを中心に、別れを惜しむ声が上がっている。(小野萌海)
水道水にラドン鉱石を加えた人工ラドン温泉で、体の芯まで温めてリラックスさせる。木目調で木の香りが漂う内装や、浴場に敷き詰められた白と青のタイルが、古き良き昭和の残り香を思わせる。
阪神・淡路大震災では、サウナが使用不能になり、水道も止まったが、浴場の設備や電気、燃料は使える状態だった。「被災した人に温まってほしい」と約1カ月後に再開した。
店の前には長い行列ができ、3代目の丸岡伸年さん(61)は「自分も実家が全壊して困っていたが『再開してくれてありがとう』と声を掛けられ、銭湯をやっていて良かったと感じた」と振り返る。
その後も「人にやさしい町のお風呂屋さん」をうたい、介護用のシャワーホースやいすを完備した。毎週日曜に小学生以下を無料とする「家族の日」や、介護が必要な人に優先的に利用してもらう「ふれあい入浴」などのサービスを提供し、好評を博した。
ただ家庭の風呂の普及などもあり、近年の利用は減少傾向が続いた。
丸岡さんは今年5月まで神戸市浴場組合連合会の会長を務めるなど、業界活性化の旗振り役を担ってきた。市内の銭湯巡りをお遍路になぞらえ、御朱印帳にスタンプを集めてもらう「オフンロ巡り」は、銭湯ファンはもちろん縁が薄かった人も取り込み、来年にも第3弾を予定する。
たちばな湯は存続も考えたが、老朽設備の改修費がネックになり、跡地開発を検討する地主との話し合いを経て閉店を決断した。張り紙などで知った常連らが訪れては、丸岡さんとの会話を楽しんでいる。
毎日一番風呂に入るという主婦(86)=同市兵庫区=は「店主もお客さんもみんな優しいので、寂しい。ここがなくなったらどこの銭湯に行けばええやろか」と嘆く。
大阪市中央区在住のユーチューバー、おふロック(本名・山口直哉)さん(28)は、たちばな湯の最後をドキュメンタリーとして残そうと訪れ、「木のぬくもりや丸岡さんの笑顔が印象的だった」と話した。
最終日までフロントに立つ丸岡さんは「体をきれいにする場であり、地域の交流の場でもあった。今後は組合に関わりながら市内の銭湯を応援していきたい」と前を向く。
午後2時~11時。中学生以上450円、小学生160円、乳幼児60円。定休日の29日も営業する。

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