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クラスターが発生した施設で、換気や消毒の頻度など感染症対策を確認する保健師=神戸市内
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クラスターが発生した施設で、換気や消毒の頻度など感染症対策を確認する保健師=神戸市内

 新型コロナウイルスの「第5波」に備えようと、神戸市の保健師がこれまでにクラスター(感染者集団)が発生した高齢者施設や病院、障害者施設、保育施設を重点的に巡回している。8月末までに対象の141カ所を訪問し、施設の感染対策を強化してもらう考えだ。(長谷部崇)

 7月上旬、市の保健師3人が冬場の「第3波」で30人規模のクラスターが起きた福祉施設を訪れた。

 食堂やトイレ、風呂などを職員と見て回り、換気の頻度から脱いだ衣類の管理まで、チェックシートに沿って感染対策を一つずつ確認。洗面所では「ウイルスは唾液から移る。歯磨きの時も互いの距離に気を付けてください」と助言し、テーブルのパーティションを消毒する職員を見かけると「バッチリです」とほほ笑んだ。

 神戸市では、2009年の新型インフルエンザ発生後、各区の保健センターが地域の社会福祉施設や病院などとネットワークをつくり、地域全体で感染症への対応力を向上させる「感染症早期探知地域連携システム(神戸モデル)」を立ち上げた。

 クラスターが起きた施設への巡回もこの一環。クラスター発生時に施設の対応を支援した保健師らが再訪し、その後の感染対策を確認している。クラスターが頻発した「第3波」や「第4波」では保健センターの業務も逼迫(ひっぱく)していたが、6月末、市内の感染状況がいったん落ち着いたところで巡回を始めた。

 高齢者や障害者の施設では、認知症の人や知的障害者などマスクを着けずに歩き回ってしまう人もいて、施設内で感染が広がりやすい。「第3波」「第4波」のような病床逼迫の状況では、入所者が感染しても病院の受け入れ体制が整わず、感染者と非感染者の活動領域を分ける「ゾーニング」で対応する施設も多かった。

 その一方で、クラスターが発生した施設では、自覚症状のある職員が人手不足を理由に出勤したり、消毒やエプロンの交換を挟まずに複数の人を介護したりするケースも散見された。感染対策が緩み、繰り返しクラスターが起きた施設もあったという。

 市保健所の平山順子担当課長は「ウイルスを施設に持ち込ませないためには、職員一人一人に意識を浸透させることが大切。クラスターが起きた原因や対策について改めて考えてもらい、手厚くサポートしていきたい」と話している。

【感染症早期探知地域連携システム(神戸モデル)】新型インフルエンザ発生後の検証を受けて、2009年9月に創設された。各区の保健センターが社会福祉施設などを巡回し、施設ごとに感染症の予防策を検討。「顔の見える関係」をつくり、研修や連絡会を通じて情報を共有する。複数の発熱や嘔吐(おうと)など感染症の兆しがあれば市に報告してもらい、迅速な対応につなげる。

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