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障害のある家族との苦しい体験を振り返り、「幸せの形は人によって違う」と語った岸田奈美さん=神戸市中央区下山手通4、県民会館
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障害のある家族との苦しい体験を振り返り、「幸せの形は人によって違う」と語った岸田奈美さん=神戸市中央区下山手通4、県民会館

 困っている人の生活支援活動を助ける「ひょうご・みんなで支え合い基金」の啓発イベントで、神戸市北区出身の人気作家岸田奈美さん(30)の講演会が20日、同市中央区の兵庫県民会館であった。市民ら約60人を前に、障害がある家族との壮絶な体験をユーモア交じりに語り、人に頼る大切さを伝えた。講演の模様は、25日から12月1日まで動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開予定。(井川朋宏)

 岸田さんはダウン症の弟がおり、中学生の時に父を亡くし、高校生の頃には母が過労で倒れて下半身まひとなった。自身の体験をブログでつづるほか、書籍「もうあかんわ日記」などを出版している。

 講演では、車いすの母を神戸・三宮へ連れ出した体験を回想した。道で少しの段差が乗り越えられないなど、不便な出来事が続発。ようやく入れた飲食店で、泣き出した母は「死ぬことを許してくれへんか」と、ため込んだ思いを吐露した。その時、岸田さんが選んだ言葉は「死にたいなら死んでもええよ」だったという。その真意を「本当に絶望している人に励ましの声は届かない。気持ちに寄り添うしかない」と語った。

 自身はバリアフリー関連の会社勤務を経て、今は京都で暮らす。弟はグループホーム、祖母はデイサービスを利用する現状を「戦略的一家離散」と表現。「幸せの形を模索する中で、それぞれ居心地のいい場所を探した」と言う。将来を考え、弟らを任せた判断に「自立とは、頼れる先を増やすことだと思った」。

 講演のほか、同基金の助成を受けた県内の団体で、認定NPO法人東灘地域助け合いネットワーク▽ひょうごラテンコミュニティ▽NPO法人デュアルリング-の各メンバーが登壇し、活動内容などを語った。

 同基金は現在、インターネットのクラウドファンディング専用サイト「キャンプファイヤー」で募集している。12月25日まで。

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