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北向きの一方通行とする改修工事の計画案に地元で反対の声が出ている「古堂交差点」=神戸市東灘区北青木3
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北向きの一方通行とする改修工事の計画案に地元で反対の声が出ている「古堂交差点」=神戸市東灘区北青木3
神戸市が最初に示した古堂交差点改修後のイメージ。北向き一方通行の道を通す案だった(神戸市提供)
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神戸市が最初に示した古堂交差点改修後のイメージ。北向き一方通行の道を通す案だった(神戸市提供)

 阪神青木駅(神戸市東灘区北青木3)東側にある「古堂交差点」を巡り、南北の県道を北向き一方通行にする工事計画案が2021年、地元住民に示された。同交差点は道路9本が接続し、市内でも珍しい「九差路」。地元のまちづくり協議会は交通量を減らして安全性を確保したい考えだったが、近隣住民が「待った」をかけた。(長谷部崇)

 古堂交差点は、南北の県道に東西から7本の市道が交わる。阪神電鉄の高架工事で元あった踏切は撤去されたが、車が交差点に滞留する恐れがあり、信号で規制するのは難しいという。

 地元の「青木地区まちづくり協議会」は高架北側の側道整備計画に関する市への提案で、出合い頭の事故が懸念されるとして古堂交差点の安全対策を求めた。

 それを受け、市は南北の県道を北向きの一方通行とした上で、直進できないよう道を付け替える改修案を設計。2カ所の一時停止を設けたため、車が北に抜けるには「右折→左折→右折」が必要となる。あえて通りにくくし、通行量を減らす狙いだ。警察の了承も得たという。

 ところが21年、地区の住民に配られたニュースで計画案のイメージが示されると、近隣住民から「南行きの通行が遮断され、生活が不便になる」と反発の声が上がった。

 「北側の山手幹線から南側の国道43号までの通行が遮断されると、多大な不便を強いられ、救急車や消防車も大回りせざるを得ない」「交差点がいびつな一方通行になれば、津波など災害時の避難にも支障を来たし、住民の生命に関わる」

 約20人が工事に反対する「青木県道を守る会」を結成し、市に計画案の見直しを求める要望書を出した。

 守る会の共同代表を務める医師の藤尾誓さん(62)と自営業の西條誠一さん(63)は「わざわざ通りにくい道に付け替えることは、将来の世代まで影響が大きく、受け入れられない。現状の形のまま残してほしい」と訴える。

 そうした意見に、同協議会も「緊急車両の走行や緊急避難路を確保すべきという指摘はもっともだ」と計画の見直しに前向きな意向を示し、市都市局工務課は計画を再設計した。

 市は3月中旬、北向きの一方通行を南北の対面通行に変更する案を同協議会に示した。同課担当者は「交差点の安全を確保しつつ、住民の皆さんが納得できるような交差点を整備したい」としている。

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