神戸市東灘区本庄町で、マンションと歩道の間に小さなスペースを発見した。テーブルと四つのベンチがある。一休みしようと立ち寄れば、座面に何やら文字が。「ちゃつみ」に「げんこつやまのたぬきさん」。童謡の歌詞だ。特に作曲家の生誕地ではないはずだが…。

　歌に合わせて手を閉じたり開いたりと、手遊（あそ）びのかわいらしいイラストも描かれている。マンションオーナーの女性（６２）によれば、２０年前の建設時に、「珍しいベンチがある」と建設会社から紹介された。「懐かしいし、小さい子にお母さんが歌ってあげられる。親子の憩いの場に」と設置したそうだ。私の娘は３歳。次の休みは、一緒に座って歌ってみようか。（太中麻美）

【２０１８年８月１日掲載】