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球体水槽。一番の映えスポットだ=神戸市中央区新港町
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球体水槽。一番の映えスポットだ=神戸市中央区新港町
足元にコイが泳ぐフロア=神戸市中央区新港町
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足元にコイが泳ぐフロア=神戸市中央区新港町
サメやエイが見られる円柱形の水槽に潜って清掃するスタッフ=神戸市中央区新港町
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サメやエイが見られる円柱形の水槽に潜って清掃するスタッフ=神戸市中央区新港町
動物の肛門のにおいを嗅いで顔をしかめる来館者=神戸市中央区新港町
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動物の肛門のにおいを嗅いで顔をしかめる来館者=神戸市中央区新港町

 昨秋、新型コロナウイルス禍で、神戸港沿岸部にオープンした水族館アトア(神戸市中央区)。鮮やかな「映える」写真を撮影できるスポットが多いこともあって家族連れやカップルの姿は絶えない。インスタグラムで「#アトア」と検索すると、約1万8千件もヒットする。何が人々の心を捉えるのだろう。魅力の秘密を探った。(斎藤 誉)

■展示支える開館前準備

 午前8時半。開館までまだ1時間半もある。

 「今日は少ないな」「そんなに拾う物ないな」

 しんとした4階建ての建物に、声が響いた。直径5メートル、水深2.4メートル。2階にある館内最大の円柱形水槽の前で男女2人のスタッフが話していた。

 これから水槽を掃除するという。潜水士の資格を持つスタッフが担う。安全のため2人一組で作業する。

 この日は、1人がダイバースーツ姿で小型のサメなどが回遊する水槽へ。1時間以上かけてスポンジでガラスの汚れを落としたり、食べかすなどを取り除いたりし、もう1人が水槽の外側から様子を見守った。

 3階へ上がった。足元の光景に目を見張る。床はガラス張りの水槽で、中を無数のコイが泳いでいた。

 コイが舞うフロア「MIYABI」(みやび)。ライトアップされると、コイが壁に浮かび上がって滝を登り、最後に竜になるプロジェクションマッピングも楽しめる。

 ここでも開館準備は怠りない。床下とガラスパネルとのわずか約50センチの隙間に従業員が器用に体をくぐらせ、パネルを拭いていく。

 呼吸する時は、場所を選ぶ。「拭いていないパネルの下で呼吸をすると、泡が水面で弾けて水滴がパネルに付き、展示が見にくくなるんです」。細やかな気配りを徹底していた。

■没入感、体で味わう

 もうすぐ午前10時、開館だ。平日にもかかわらず開館前から列ができていた。

 延べ床面積約7200平方メートルの建物は2~4階が展示スペース。1階にフードコートやグッズショップが入る。観察できる生き物は約100種類に上る。

 アトアは、アクアリウム(水槽、水族館)とアート(芸術)から付いた名称。両方を融合した新感覚を味わえる場に、という思いが込められているという。

 2階の入り口から、まず3階へと足を運んだ。

 「以前、ライトで照らされた床下をコイが泳ぐきれいな写真をSNSで見たことがあって。ここだったんですね」といとこと訪れた女性(24)。話題の場所に来たことを喜び、文字通り新感覚を満喫している様子だった。

 次は、館内で一番の映えスポットへ。同じ3階にある球体水槽だ。球体では国内最大級の直径3メートル。赤や紫の光と、天井付近から噴射されるミストが幻想的な雰囲気をつくり、写真を撮る来館者は途切れない。

 ふと餌やりが始まった。スタッフが球体水槽の上から人工飼料を入れる。来館者と一緒に見入った。生き物について説明する場面も。スタッフが「サクラダイなどの魚は成長過程で雌が雄になる特徴的な種類です」と伝えると、聞いていた子どもから「えー」と驚きの声が上がった。

 動物の肛門のにおいを嗅ぐコーナーは多くの来館者を「印象的」とうならせてきた。動物のお尻の写真が飾られた額縁に顔を近づけ、鼻で息を吸う。誰もが表情をゆがめる。見る、聞く、撮る以外にも楽しめる。

 午後9時の閉館まで、来館者はひっきりなし。コロナ禍でも来館者数は開館前の想定を達成した。

 「ここでしか体験できない映画や舞台のワンシーンを演出したい」と営業課の新谷正代さん。「その没入感を楽しみながら生き物への関心につながれば」と期待を込めた。

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