旧居留地から鯉川筋を西に渡るとすぐ、南京町がある。安くておいしい中華料理を楽しめるスポットとして人気だが、欧米人が住んでいた区域のそばに中国人のコミュニティーが形成されたのは偶然ではなく、ごく自然なことなのだそう。
神戸大学名誉教授の神木哲男さんは言う。「神戸が開港し、欧米の人に雇われてお付きのような形でやって来る中国(当時は清)人が多かったんです」
列強と呼ばれる欧米諸国は19世紀、インドや中国に次々と進出し、極東の日本にもやって来た。その過程で関わりができた中国人も一緒に日本へ。「三把刀(さんばとう)」と呼ばれる刃物を使用する職業(料理、散髪、洋服の仕立て)に就いたほか、英語が話せて漢字が書ける中国人は通訳としても重宝されたという。
「欧米人を知っているという意味では中国人の方が古い。中国は日本とも近い関係にありました。いわば仲介役のような存在ですね」
欧米の進出などで政治・経済的に厳しくなった祖国を逃れ、開港後の日本に多くの中国人がやって来た。ただ、開港当初の神戸居留地はほぼ未完成。そこで、雑居地として指定された場所に日本人と混じって欧米や中国の人が住むようになった。
やがて居留地の建物が完成すると、欧米人は居留地内で暮らしたり貿易を始めたりした。しかし中国人は条約上、居留地内に住むことを禁じられていたため、雑居地の中で最も居留地に近く、日本人もそれほど住んでいなかった現在の南京町エリアに拠点を置いたという。
「居留地に建てられた洋館の多くに使用人のための建物があったようです。そこの出入りを許された中国人は一部だと思いますが、家族や知人と共にコミュニティーをつくっていったのでしょう」
旧居留地で散策し、すぐそばの南京町で料理を楽しむ。今は当たり前にできることだが、当時、両地区の間にある鯉川(筋)は大きな境界だっただろう。
ところで現在、南京町はコミュニティーというより神戸の一大観光地になっている。なぜ形を変えたのだろうか。(安福直剛)
=随時掲載=
【バックナンバー】
(4)「雑居地」の設定 「日本初」次々と発祥
(3)海軍操練所跡の碑 開港後は英国領事館に
(2)店のネーミング 「○番」-区画の名残
(1)150年変わらぬ町割り 道の名が日本の縮図

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