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国内観光地の案内内容をまとめた「通訳ガイドと行く 日本世界遺産と歴史の旅」を手にする武村陽子さん=神戸市内
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国内観光地の案内内容をまとめた「通訳ガイドと行く 日本世界遺産と歴史の旅」を手にする武村陽子さん=神戸市内

 日本で長く続いた新型コロナウイルス感染拡大に伴う水際対策が10月中旬、大幅に緩和され、インバウンド(訪日客)が戻りつつある。名所案内に欠かせない「全国通訳案内士」の一人で神戸市中央区の武村陽子さん(56)は、入国制限で仕事が激減していた間、「通訳ガイドと行く 日本世界遺産と歴史の旅」を執筆し、観光案内の需要増が想定される中、出版にこぎつけた。「実践で役立ててほしい」と呼びかけている。

(高田康夫)

 長年、欧州などへの旅行添乗員として働いてきた武村さんは5年前から全国通訳案内士としても、インバウンドを案内してきた。東京五輪が開催予定だった2020年も、半年先まで仕事が入っていた。

 ところがコロナ禍に入り、4月以降はほとんどがキャンセルになり、添乗員としての仕事もなくなった。これまで海外旅行についての本を14冊出版した経験がある武村さん。仕事がない期間を有効に使おうと、国内ガイドのこつを初めて本にまとめることにした。

 「通訳ガイドと行く-」は、日本観光の「ゴールデンルート」と呼ばれる2週間ほどの旅を想定した。

 関西国際空港から大阪、奈良、京都、姫路、広島を回り、その後に飛騨高山や関東方面を訪ねてから羽田空港へ向かう。その間のお薦めスポット77カ所の特徴や歴史、逸話などについて、どんな言葉で説明してきたかを丁寧に解説する。兵庫県内では、いずれも姫路市の世界文化遺産・国宝姫路城と書写山円教寺が人気だという。

 10月中旬以降、仕事が入り始めているといい、武村さんは「少しずつでも外国人観光客に戻ってきてほしい」と期待。「本を読んでもらえば外国人が喜ぶ観光地が分かる」と胸を張る。

 今回の著書では神戸観光に触れていないが、「この本を参考に、神戸の酒蔵や明石海峡大橋を組み込むのもいいと思う。神戸は関西や西日本観光の拠点として便利」と話す。

 「通訳ガイドと行く 日本世界遺産と歴史の旅」(アメージング出版、1760円)は、インターネット通販のアマゾンなどで購入できる。

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