２０世紀初めにフランスで活躍したイラストレーター、ジョルジュ・バルビエ（１８８２～１９３２年）の版画集を基に、神戸松蔭女子学院大（神戸市灘区）の学生らが来年のカレンダーを制作した。先着２００人に販売し、収益を災害被災地に寄付する。

　バルビエは１９１０～３０年代にフランスを中心に流行した装飾様式「アールデコ」の代表的なイラストレーター。同大はバルビエの版画集「裾飾りと縁飾り：流行の暦、現在・過去・未来」などを所蔵しており、その魅力を発信しようと２０１５年度からカレンダー作りを続けている。

　今年のテーマは「四季折々の彩り」。スキーウエアに身を包んだカップルやドレス姿の女性らのイラスト７点を使用した。着物風の衣装をまとい袖を広げた女性が目を引く作品「私の翼を見て！」が表紙を飾っている。

　ＰＲなどを担当している同大人間科学部ファッション・ハウジングデザイン学科２年の藤村樹音（じゅね）さん（２０）は「１００年前に描かれたとは思えないぐらい、今でも魅力的な作品。季節に合ったデザインを楽しんでほしい」と話した。

　希望者は封筒に郵便番号▽住所▽氏名▽電話番号－を記して５００円分の定額小為替を同封し、同大企画課（〒６５７－００１５　神戸市灘区篠原伯母野山町１の２の１）に申し込む。同課ＴＥＬ０７８・８８２・６１５９

　また、神戸ファッション美術館（同市東灘区）で同大の創立１３０周年を記念し、バルビエのコレクション展を来年１月２９日まで開催している。（勝浦美香）