子ども食堂などを運営するＮＰＯ法人「インクルひろば」（神戸市北区南五葉１）が２２日、クリスマス会を開いた。園児から高校生まで約１００人に絵本やケーキが贈られ、くじ引きや線香花火などを楽しんだ。

　同法人は、食を通じて住民が交流できる居場所づくりを目指し、２０１７年に設立。交流カフェや高齢者向けの弁当宅配にも取り組み、子ども食堂「クルたん食堂」には毎週１００人を超える親子が訪れる。

　「コロナの影響で、持ち帰り弁当も提供しているが、食事スペースも確保するなど子どもたちとの交流も大事にしている」と代表の松岡喜久子さん（５８）。

　この日は、近くの「しあわせの村」で活動するボランティアサークル「あかりの会」が紙芝居と絵本の読み聞かせを披露。ＮＰＯ法人「チャリティーサンタ」（東京）が全国の書店と取り組む「ブックサンタ」の絵本が贈られ、住民から届いたケーキも振る舞われた。

　２人の子どもと訪れた女性は「毎週の食堂も助かっているが、定期的にあるイベントを子どもたちと楽しみにしている」。母親と参加した女児は「くじ引きが楽しかった」と話した。

　ボランティアとして初めてイベントに参加した男子大学生は「子どもたちが本当に楽しそうだった。近くにこんな居場所があれば将来自分も安心して子育てができそう」と笑顔で語った。