中国の旧正月を祝う「南京町春節祭」が２２日と２７～２９日、神戸市中央区の南京町である。新型コロナウイルス禍前とほぼ同規模で開催。獅子舞や雑技など迫力満点のステージが３年ぶりに帰ってくる。

　南京町春節祭は１９８７年に始まり、３５回目。２０２１年、２２年はコロナの感染対策でステージイベントを中止し、オンラインで祭りの歩みをたどる映像を配信するなど縮小した。

　今年は、旧暦元日の２２日午前１１時から、南京町広場で爆竹を鳴らすオープニングセレモニーで開幕。一瞬で顔の面が変わる「変臉（へんれん）」が披露され、中国の歴史上の人物に扮（ふん）した６人が元町商店街や三宮センター街などを練り歩くパレードがイベントを盛り上げる。

　同広場のステージでは期間中、獅子舞や太極拳、楽器の二胡（にこ）といった中国の伝統芸能が繰り広げられる。２８、２９日はにぎやかな太鼓の音とともに獅子舞が周辺の店を訪問する「祝儀とり」が復活する。

　例年人気を集めている旅行券やホテル宿泊券などが当たる「ポチ袋くじ」（１枚２００円）も用意。占いや伝統工芸の切り絵細工「剪紙（せんし）」の実演販売もある。

　また、春節祭に合わせ、コンビニ大手ローソンの近畿２府４県約２５００店（昨年末時点）で、南京町が監修したオリジナル商品７点を発売している。「麻婆麺」（５５９円）や中華風おこわおにぎり（１６０円）などを味わえる。

　南京町商店街振興組合の幹部らは「『ぜひ来てください』とやっと言えるようになった。３年ぶりのリアルでの開催を楽しんでほしい」と呼びかけている。