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伐採、植え替えとなったこうべ小学校の樹木=神戸市中央区中山手通4(中村さん提供)
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伐採、植え替えとなったこうべ小学校の樹木=神戸市中央区中山手通4(中村さん提供)
古い木で鉛筆を作り上げた中村賢一さん=神戸市長田区大橋町1
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古い木で鉛筆を作り上げた中村賢一さん=神戸市長田区大橋町1

 こうべ小学校(神戸市中央区)の倉庫設置に伴い、校庭にあった樹木を伐採した同市長田区の建設業「中村住建」代表取締役の中村賢一さん(53)が、その木から鉛筆約2千本を作り、今春にも同校や地域住民に寄贈する。児童らが親しんだ木が鉛筆に生まれ変わって子どもたちの元に帰ることになる。

 同校で体育倉庫をつくるため、同社は2022年5月下旬、グラウンドのクスノキとヒマラヤスギ計27本の伐採、植え替えを請け負った。

 「戦争や、阪神・淡路大震災を乗り越えた樹木を処分するのは…。何とかならないか」と思っていたところ、同社社員で賢一さんのおい中村風雲(ふうま)さん(26)が「鉛筆にしては」と提案した。

 27本のうち、最も古いヒマラヤスギを兵庫県稲美町の製材所に持ち込んでカット。自然乾燥させた上で、鉛筆製造会社に持ち込めるよう、中村住建でさらに薄い板状にして乾燥させた。

 東京都荒川区にある鉛筆製造会社に依頼し、同年12月に試作品ができた。木の質感がある鉛筆に仕上がっており、樹齢を重ねていたことから「100年えんぴつ」と名付けた。

 2千本が出来上がるまでもう少し時間がかかるため、同校への寄贈は今春になるという。賢一さんは「木には魂が宿っている。それを鉛筆に生まれ変わらせることができてよかった。古い木も使えるということを子どもたちに伝えたい」と話していた。

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