生田神社（神戸市中央区下山手通１）で３日、厄を払い福を招く恒例の節分祭が、３年ぶりに新型コロナウイルス禍前とほぼ同規模で開かれる。神戸出身のファッションモデル貴島明日香さんらが豆まきをするほか、国内外で活躍する現代アーティスト小松美羽さんの絵画作品が奉納される。

　同神社は、新型コロナ禍で２０２１年と２２年、豆まきはせず、代わりに福豆を参拝者に手渡しで配った。今年は午前、午後の２部制とし、午前１１時半と午後２時半にメインの豆まきを行う。

　小松さんは長野県出身。祈りやこま犬などを題材に神秘性のある作品を制作し、気鋭のアーティストとして注目を集める。

　奉納される絵画は、神戸の魅力を発信しようと昨年９月２３日に開かれた「オータムフェスティバルイン神戸」で、小松さんが神戸の繁栄をテーマにライブペイントで仕上げた作品。

　雅楽の演奏が響く中、白いはかま姿の小松さんが大きなキャンバスと半円形に並んだ絵の具との間に座り込み、祈りをささげたり筆や手のひら、指を使って色を塗り重ねたりし、唯一無二の世界を描いた。

　神がかり的な雰囲気をまとい、ときに繊細に、ときにたたきつけるように色彩を表現するスタイルが特徴の小松さん。「自然や生物の営みからやがて人が住み始め、山の恵みと海の恵みに守られながら文化が形成される神戸をイメージした」と作品に込めた思いを語る。

　作品は節分祭当日、社殿前に展示。その後、１１日ごろまで、同神社会館１階に飾られる。生田神社ＴＥＬ０７８・３２１・３８５１