神戸市西区であんこ一筋の製造を手がける「池田製餡（せいあん）所」（同区櫨谷町松本）と西区役所がコラボしたオリジナルの和菓子「あんこ屋のおまんじゅう」の販売が始まった。同区のマスコットキャラクター「神戸ウエストン」（ウエストン）が包装紙にデザインされ、愛嬌（あいきょう）を振りまいている。

　同社は１９５０年に創業し、北海道産の最高級小豆を使ったあんこを手がける。県内のパン工場や和菓子屋への卸販売が専門だが、約１０年前には「ユーザーの生の声を聞きたい」と直売店を工場の一角に開設し、おはぎやようかんなどの販売を続ける。

　昨年２月にオープンした西区役所新庁舎（同区糀台５）の多目的スペース「こべや」で定期的に販売を続けている縁で、今回のコラボが実現。地元特産品を独自ブランドに認定し、魅力発信を目指す同区の取り組みの第１弾となった。同区まちづくり課の担当者は「こべや本来の『つながりから成長へ』のコンセプト通り、地元で愛されている商品のブランドを内外へ発信し、西区の活性化につなげたい」とする。

　まんじゅうは、伝統の製法で炊き上げたこしあんを黒糖の風味豊かな生地で包み、最後に蒸気で軽く蒸すことでしっとりとした口当たりに。パッケージには、ウエストンが親指を立てる「いいね」のポーズのデザインなどが施されている。

　同社の池田直史社長（４７）は「まんじゅうは以前からリクエストが多かったので、会社として新たな挑戦となった。地域で親しまれているウエストンのように長く愛してもらえれば」と話す。

　１個１１８円。８個入りは１箱１０５８円。池田製餡所ＴＥＬ０７８・９９１・０１５７