詐欺の被害を防いだとして、兵庫県警兵庫署は、神戸荒田郵便局（神戸市兵庫区荒田町３）の稲田武人局長（４７）と、郵便局員の山中真理子さん（４０）に署長感謝状を贈った。

　同署などによると１月１１日夕、８０代女性が１人で訪れた。窓口を担当していた山中さんに「保険の還付金がある。ＡＴＭの操作を教えてほしい」と話した。山中さんは「還付金」との言葉に違和感を覚え、稲田局長に報告。２人は女性が被害に遭う寸前と判断し、同署に通報した。

　警察官が到着するまでに、女性のスマートフォンには、容疑者のものとみられる電話番号から複数回着信があったという。稲田局長は「絶対に出たらあかん」と、女性を説得し続けた。

　山中さんは「お客さまから気軽に声をかけてもらえる雰囲気をつくりたい」。稲田局長は「新しい詐欺の手口などを社員同士で共有していた。この先も安心して利用してもらえる努力をしたい」と話した。