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福島県双葉町のジオラマを制作した大学生たち=神戸市長田区長田町1
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福島県双葉町のジオラマを制作した大学生たち=神戸市長田区長田町1

 東日本大震災の発生から11日で丸12年となるのに合わせ、関西学院大の学生たちが、原発事故で大きな被害を受けた福島県双葉町のジオラマを制作した。10日にジオラマを持って現地に向かい、町役場や地域の人らに渡すほか、伊沢史朗町長とも面会。11日には同町で催される式典に参列するという。

 作ったのは、災害復興のボランティア活動を続ける7人。双葉町の様子をスケッチに描いてきた神戸市長田区の建築士曺弘利(ちょほんり)さん(69)から提案を受け、1月下旬から取り組んできた。

 同町は原発事故の影響で全町避難が11年以上続いたため、その間に家や店は荒廃。現在は急ピッチで建物の解体作業が続いており、かつての記憶が失われようとしている。そのため、7人は震災前後に時期を設定して再現を試みた。

 全員素人で最初は手探りだったが、曺さんからアドバイスを受けたり現地に出向いて町民と話したりしてイメージを膨らませた。過去の住宅地図や曺さんが描いたスケッチも参考にして取り組んだ。

 持ち運びがしやすいよう、A2判7枚とA3判3枚のベニヤ板の上で制作。震災直後から時間が止まったままの店舗や既に解体された家屋、町の中心部でかつては住宅が並んでいたJR双葉駅周辺を再現した。材料は木や粘土、ボール紙を使った。

 ジオラマは現地の人に渡し、展示するかどうかなどは全て任せるという。曺さんは「神戸の人たちは忘れていないということが伝わればそれでいい」と話す。

 学生たちは「双葉と関わるきっかけになればという思いで作った」「地震や原発への関心が強くなった」「地震が忘れられないための一助になれば」などと話していた。

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