真珠の魅力や歴史、完成するまでの工程を伝えてきた「神戸パールミュージアム」（休館中）の収蔵品が、神戸ファッション美術館（神戸市東灘区向洋町中２）の１階エントランスホールで展示されている。

　同ミュージアムは２００８年６月、日本真珠輸出組合などが国登録有形文化財「日本真珠会館」（同市中央区東町）内の展示室としてオープン。しかし、同会館は老朽化が進んで今年３月末で閉鎖され、神戸ファッション美術館が収蔵品を預かることになった。

　展示品の目玉は、真珠約１万粒などを手作業で連ねた「パールツリー」で幻想的な輝きを放つ。明治時代に真珠養殖の技術が生まれた逸話、神戸で真珠産業が盛んになった理由なども紹介。養殖から加工、選別などをへて洗練されたジュエリーになるまでの過程を、真珠や器具、写真を交えて示す。

　１４日まで。午前１０時～午後６時。無料。月曜休館。神戸ファッション美術館ＴＥＬ０７８・８５８・００５０

（小林伸哉）