17歳だった1956(昭和31)年から20代の初めにかけて、石井順子は神戸や大阪、京都などのステージでプロの歌手として活動した。新婚旅行に行くようなスーツケースにドレスを収め、別のバッグに譜面を入れる。さらにもう一つの荷物も持って移動する。休みはほとんどない。明らかに過労だった。
何度も貧血で倒れた。地の底に落ちていくような感じ。座ってじっとしているしかない。仕事に穴を空けたことはなかったが、どうしても無理が利かなくなり、歌手を辞めることにした。歌い始めて6年ほどが過ぎていた。
17歳だった1956(昭和31)年から20代の初めにかけて、石井順子は神戸や大阪、京都などのステージでプロの歌手として活動した。新婚旅行に行くようなスーツケースにドレスを収め、別のバッグに譜面を入れる。さらにもう一つの荷物も持って移動する。休みはほとんどない。明らかに過労だった。
何度も貧血で倒れた。地の底に落ちていくような感じ。座ってじっとしているしかない。仕事に穴を空けたことはなかったが、どうしても無理が利かなくなり、歌手を辞めることにした。歌い始めて6年ほどが過ぎていた。