海上保安官が人命救助や犯人逮捕に使う制圧術の技能を競う「警備救難競技大会」が、神戸市内であった。第五管区海上保安本部管内で勤務する計約70人の海上保安官が参加し、訓練の成果を披露した。
8回目の今回は2025年大阪・関西万博に向けた海上警備の強化も見据えて実施。中央区新港町の桟橋で行われた「人命救助の部」では、保安官2人がペアになり、ロープワークや空気ボンベの装着などの種目に臨んだ。実際に船に乗り、負傷者を安全な位置まで搬送する種目では、2人が「足持つよ」「階段降りる」などと声をかけ合いながら障害物を回避した。
王子スポーツセンター(灘区青谷町1)では「制圧の部」があり、1チーム5人の試合形式で競い合った。徒手だけでなく警棒や短刀に見立てた道具も使い、間合いを取ったり、相手の胴体やあごを狙って力強く攻撃を仕掛けたりと激しい攻防が続いた。
制圧の部で優勝した大阪海上保安監部で勤務する平賀海翔さん(22)は「日頃の訓練が実った。実際に凶器を持った犯人に対応する際も力を発揮したい」と話した。(村上貴浩)
























