戦前の元町を描いた書籍を出版した平野義昌さん=神戸市中央区元町通3
戦前の元町を描いた書籍を出版した平野義昌さん=神戸市中央区元町通3

 2013年に閉店した海文堂書店の元店員、平野義昌さん(71)=神戸市中央区=が、書店があった元町周辺を舞台にした文芸作品や当時の社会情勢などをエッセー風につづった「神戸元町ジャーナル 通り過ぎた人々、喪(うしな)われた街」を出版した。名だたる文化人やその作品を紹介し、人々が行き交うまちの雰囲気や世相を巧みに描写している。(安福直剛、船田翔太)

 平野さんは2003年から10年間、海文堂書店で勤務し、郷土本の棚などを担当した。今回は、13年末から地元のタウン誌で連載したエッセーを大幅に加筆、修正するなどして1冊の本に仕上げた。