2021年の元日、兵庫県北播磨の寺社には、新年への願いを込めた初詣客が次々と訪れた。新型コロナウイルス感染症対策による分散参拝の推奨で、例年より参拝者は減ったが、それぞれがコロナ禍収束や学業成就を願い、家族らと手を合わせた。
三木市本町2の大宮八幡宮(はちまんぐう)では、午前0時を迎えると108回の太鼓の音が響いた。例年は拝殿から石段下まで参拝者の列が続くが、今年は石段に人の姿はなく、担当者も「例年の3分の1ぐらい」と説明する。
参拝を終えた人びとは、今年の干支(えと)「丑(うし)」や鬼、邪気退散を込めた「アマビエ」を描いた同神社の御朱印を求めた。
就職が決まった高校3年生の男子生徒(18)=同市=は「卒業まで楽しく過ごした後は、心機一転して仕事を頑張りたい」と決意を語っていた。
西脇市小坂町の播州成田山にも、市内外から訪れた人々が集まった。例年は境内を埋め尽くす参拝客は、今年は3、4割ほどにとどまっているという。
同寺では、初の試みとして、3日午前11時の初護摩供をユーチューブで配信するといい、「自宅からでも参加してもらいたい」と呼び掛けていた。(篠原拓真)
