兵庫県三木市上の丸町の雲龍寺で2日、28代目となる井上良典住職(56)の住職就任を披露する「晋山式」が営まれた。式に先立って、檀家(だんか)の子どもらによる華やかな稚児行列があり、30年ぶりの新住職の誕生を祝った。
同寺は平安時代中期の創建と伝わる。14世紀に曹洞宗の寺院となり、戦国時代の三木城主・別所長治の首塚があることで知られる。
井上住職は加古川市の寺の次男として生まれた。大学卒業後、三木市内などで小、中学校教員として勤務する傍ら、妻の父である雲龍寺の先代住職の弟子となり、同市細川町細川中の安養寺住職を26年務めてきた。
5年前に先代が亡くなり、3年前に教員を退職、雲龍寺の住職に就任した。
稚児行列には小学生以下の28人が参加。華やかな烏帽子(えぼし)や冠を着けた子どもたちが新型コロナウイルス対策でマスクを着用し、間隔を空けながら、三木市中央公民館の駐車場から同寺まで約800メートルを練り歩いた。
参加した女児の母(25)は、「同じぐらいの年の子どもたちと一緒に歩けて娘も喜んでいた」と話した。
本堂での式に臨んだ井上住職は寺院を護持してきた先代や歴代住職、檀家らに感謝の香をたき、住職就任を報告。5人の僧侶との禅問答を通して、千年以上の歴史を持つ古刹(こさつ)を守る決意を示した。
同寺では約240年ぶりとなる本堂の大改修工事がこのほど完了し、1日に落慶法要が営まれた。晋山式を終えた井上住職は「責任の重さを感じる。地域に開かれた寺にしていきたい」と話していた。(長沢伸一)
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