今年4月、白壁と格子が趣を感じさせる兵庫県三木市内の町屋に生花店をオープンさせた。のれんをくぐると、ピンクや紫、黄色など色とりどりの生花。お客さんに飾る場所や器の雰囲気を尋ねながら、数々の花の中から数本を手に取り、手際よく花束にまとめていく。
売って終わりじゃない。渡す相手や飾る場所、花を挿す器。詳細を丁寧に聞き取ることで「飾った時に一番良い状態になるように」と心掛けている。店のコンセプト「暮らしに花を」を掲げる上で、より大切にしていることだ。
生花業の道を歩み始めたのは21歳の頃。大阪市北区にある生花店でアルバイトを始めたことがきっかけだった。指定された場所で選んだ器に花や枝を挿して空間を演出する「生け込み」という手法に、一から作り上げる面白さを感じた。
その後、花に関連する派遣会社に転職。結婚式場や苗販売、花卉市場、造園業、薄利多売の経営戦略を立てる大型店舗など、さまざまな分野で経験を重ねた。「葬儀以外は網羅しているはず。花に関わることは一通り答えられますよ」と笑う。
結婚式会場の装飾は、新郎新婦と何度もイメージをすり合わせて当日に臨む。それでも、式後のアンケートで「イメージと違った」と意見が寄せられることも。「晴れの舞台に嫌な思いをしたのかもしれない」と、そのたびに責任を感じた。「ヒマワリを見れば、夏休みの記憶がよみがえるように、花には思い出を引き出すパワーがある。それだけに責任も大きい仕事」と気を引き締める。
料理と違って花の生け方にはレシピはない。生け方に正解を求めることが、多くの人に「花は難しい」と感じさせる理由だと指摘する。「1本の花に葉を添えるだけでも成り立つ。生け方に正解なんかない。花がもっと身近な存在であってほしいんです」
「花屋ぼたん」は、西宮市の生花店で働いていた時に出会った妻の麻実さん(35)と開店した。湯の山街道の脇に立つ町屋を活用し、5月からはフラワーアレンジメントなどの教室も始めた。落ち着いた雰囲気が広がる建物は中庭もあり、「人が集える場に」と今後はカフェやギャラリーを設ける構想も描いている。
湯の山街道からナメラ商店街へ人の流れを生むための線につながる拠点に-。町屋所有者の願いを聞き、地域の活性化にも思いをはせる。酒米、金物、お祭り…。「町に根付く技術や文化と、僕らの世代が持つ視点や感覚を合わせれば面白いんじゃないか」と目を輝かせる。
「いろんな人と協力して店も地域も発展させ、少しずつ取り組みを大きな渦にしていければ」。オープン間もない花屋さんの夢はこれからだ。(篠原拓真)
【記者の一言】大阪府枚方市出身の三枝さん。尼崎市出身の記者も同様だが、町の人から見れば、いわゆる「よそ者」かもしれない。しかし、お祭りが好きなど、三木に魅力を感じている様子は取材中も伝わってきた。市外から来たからこそ、新たなピースが見えることもあるだろう。新たな風がきっかけを生むこともあるだろう。「まだまだできることがある」と目を輝かせて話す姿を見て、さらに応援したいと思った。

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