全国各地の魅力的な商品を発掘する「にっぽんの宝物」の全国大会(2月・東京)に向け、北播磨地域から出場する松山製パン(兵庫県三木市芝町)が準備を進めている。全国大会では、山田錦と同県丹波篠山市産黒豆を使ったデニッシュ食パンの新たな楽しみ方を提案する計画。2週間後の本番を前にスタッフ全員で知恵を絞っている。(長沢伸一)
「にっぽんの宝物」はコンサルティング業務などを手掛ける「アクティブラーニング社」が主体となって運営するプロジェクト。松山製パンは、昨年12月に開かれた地方大会「兵庫北播磨の宝物グランプリ」に出場し、地元兵庫の素材を使った「丹波篠山の黒豆デニッシュ食パン」で食部門1位に輝いた。
全国大会には各地方大会を勝ち抜いた商品が集まる。松山製パンは「さらに味を高め、このパンの魅力を引き出したい」と、スタッフ全員で何度も試作品を作った。素材を際立たせるため、六甲山の天然水を採用し、発酵バターの風味を強化した。大会での見せ方にもこだわり、丹波焼の器や播州織の包みを使用する。1分間のアピール動画も作り直した。
「1本のパンを飽きずに食べてもらえるように」と、トースト、あんこやバターで味に変化をつけたり、ラスクにしてアイスやフルーツを組み合わせてデザートとして味わったり-と、大会では食べ方のアイデアもPRする予定だ。
同社では、松山敏郎社長(53)の長男大樹さん(24)が2月から海外のパン店で修業に入る。松山社長は「4代目となる息子につなげるために、持てる力を全て出した。全国でどこまで通用するかを知りたい」と意気込んでいる。
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