高額譲渡金名目の特殊詐欺を未然に防いだとして、兵庫県警三木署はセブン-イレブン三木別所町正法寺店(三木市別所町正法寺)の大西有美子店長(57)に、署長感謝状を贈った。
同署などによると、2月8日夕、市外の男性(69)が電子マネーカードの購入方法を尋ねた。「いつもは買わないのに」。違和感を覚えた大西さんが用途を聞いたり詐欺の例を示したりしたが、男性は疑わず5千円分を購入した。
大西さんは三木署に通報し、男性が店を出る前に名前と電話番号を控えた。署員が電話で確認し、特殊詐欺と判明。男性には、資産家を名乗る男から「娘が金を浪費するので9億円ある自分の口座とあなたの口座を交換してほしい」という趣旨のメールが届いていた。口座を使えるようにするため、電子マネーを買うよう指示されていた。
3月15日にあった贈呈式で、大西さんは「常連さんで店を頼って来てくれたのに犯罪につながったらどうしようかと思った。警察から詐欺について聴いていたからこそ通報できた」と振り返った。(小野萌海)
