笑顔で感謝状を受け取る宮地星来さん=三木署
笑顔で感謝状を受け取る宮地星来さん=三木署

 激しい雨の日だった。兵庫教育大3年の宮地星来(せいら)さん(21)=兵庫県明石市=は通学のため、同県三木市内を車で走っていた。前方の大型トラックがその前を走るミニバイクを追い越した瞬間、両者が接触。バイクは田んぼに突っ込み、運転者が路上に投げ出された。「助けなきゃ」。宮地さんは車から飛び出した。

 5月1日午前8時過ぎ、三木市細川町の県道で大型トラックとミニバイクの接触事故が発生。ミニバイクの女性会社員(32)=三木市=に「大丈夫ですか」と声をかけると、パニック状態で「私、悪くない」と繰り返す。口調から外国籍のようだ。トラックもすぐに停車したが、運転手はしきりに電話で話していた。

 手から血を流し「脚が痛い」と訴える女性のそばで、宮地さんはスマートフォンで110番。自身の車を道路の端に寄せ、ハザードランプを点灯させて後続車に危険を知らせた。女性は搬送されたが軽傷。宮地さんは全身ずぶぬれで大学へ向かった。

 三木署は今月18日、救護で人命を救い、悪天候の中で交通整理して事故の続発を防いだとして、宮地さんに署長感謝状を贈った。宮地さんは「初めての事故で怖かったけど体が動いた」と笑顔を見せる。

 贈呈式に同席した看護師の母道子さん(56)から「通報で場所が分からないときは電信柱を見て」と教わったことが役立ったといい、宮地さんは「感謝状をもらえてすごくうれしい」と喜んだ。飯塚之利署長は「思いやりあふれる行為に感謝したい」と話した。(小西隆久)