30年前、被災地を励ました曲の数々

30年前、被災地を励ました曲の数々

 阪神・淡路大震災が発生した30年前、心の支えになったものは何ですか。神戸新聞社がインターネットを通じて募ったところ、多かったのが歌だった。「聴くたびに涙した」「励まされた」。つらい気持ちに寄り添ってくれた歌。がんばろうと背中を押してくれた歌。たくさんの曲名とエピソードが寄せられた。(中島摩子)

 「家が全壊し、母を亡くし、絶望していた時、この歌を繰り返し聞いて、自分を保っていた」

 神戸市灘区の小島すずさん(63)が挙げたのは「君住む街へ」(オフコース、小田和正)。同市中央区で被災した。母=当時(60)=は肺疾患のため人工呼吸器を付けていたが、停電で停止し、昏睡状態に。運ばれた病院で2日後、息を引き取った。