客から暴言や理不尽な要求などを受けるカスタマーハラスメント(カスハラ)が社会問題になっている。さまざまな業種の被害実態を紹介するシリーズの6回目は焼き肉店。神戸市の星野さん(仮名、60代男性)は客にメニューを案内しただけで怒鳴られ、毅然(きぜん)と退店を求めたものの、グルメサイトに悪評を投稿された。(斉藤正志)
■「わしに高いランチを勧めるのか」
星野さんは同市内で焼き肉店を経営している。
2019年夏ごろ、70代くらいの夫婦が訪れた。
当時、800円台のランチを前面に出しており、店内に案内を貼っていた。
星野さんはメニューを聞きに行くと、夫は「これ」とその案内を指さした。
星野さんが「こちらのランチも大変人気はあるのですが、もしよろしければこちらの上カルビランチも…」と言いかけたところで、夫は「何を言うとんや!」と怒声を上げた。