ビートルズ文化博物館(赤穂市加里屋)を運営する岡本備(そなう)さん(73)が、2冊目となる著書「岡本備の世界」を出版した。中学2年からビートルズに人生をささげてきた岡本さんの目を通して、20世紀を代表する音楽グループの功績をたどる。「愛と平和の大切さを歌い続けたビートルズのメッセージが、自分がこの世からいなくなった後もこの本で多くの人に伝わってほしい」と願う。(小谷千穂)

 同館はビートルズの偉業を後世に伝えようと、岡本さんが2016年に開設。約60年かけて収集したレコードやブックレット、チケットなど関連グッズ2万点以上の中から、企画に合わせて約200点を展示している。

 岡本さんは赤穂高校を卒業後、専門学校を経て、東京でデザイナーとして働いた。ビートルズについて全国で講演や展示会を催し、テレビやラジオ、新聞にも出演。「日本一のビートルズ収集家」とも評された。

 母親を介護するため14年に赤穂へ戻った。閉じたままの店が多かった花岳寺通商店街の活性化に向け、築約70年の空き家を改修して博物館を始めた。