神戸の都心部南の臨海部を走り、エリアの回遊性向上を図る連節バス「ポートループ」=神戸市中央区新港町
神戸の都心部南の臨海部を走り、エリアの回遊性向上を図る連節バス「ポートループ」=神戸市中央区新港町

 今年4月に新アリーナが開業するなど、再整備が進む神戸市中央区の臨海部「ウオーターフロント」で、エリアの回遊性が課題となっている。市は2040年ごろに次世代型路面電車(LRT)など新しい交通手段を導入し、都心・三宮からのアクセスも含めて改善する考えを示す。全国ではLRTを活性化につなげた自治体もあるが、新交通への需要や物価高騰などの先行きは見通せず、実現に向けた課題は多い。

■事業費見通せず「需要がどう変化するか見極めも」

 神戸市は4月、ウオーターフロントで40年ごろの完成を目標に取り組む施策の方針を「グランドデザイン」として発表。旧居留地南の京橋地区のイメージ図には、LRTの車両が東西に走る姿が描かれた。

 久元喜造市長は会見で「新しい交通システムをこの目標年度までに開業させたい」とし、「三宮の駅前から南下をしてウオーターフロントを東西に走り、JR神戸駅やハーバーランドに達する路線が一つあると思う」と構想を語った。