たつの市特産の皮革産業の撮影を続けてきた写真家、上吉川(かみよしかわ)祐一さん(45)=同市揖西町長尾=の作品が、富士フイルムの若手応援プロジェクトに選ばれた。北海道の牛の「皮」が、たつのに運ばれて「革」になっていく、臨場感ある作風が評価された。東京・六本木の同社フォトサロン東京で1月19日~2月1日、個展「いのち」として展示。3月に札幌、5月に大阪で巡回展もある。(直江 純)
20歳で市内の写真館に就職し、27歳で独立。自宅裏山の名を冠した「薬師山写真館」を経営し、スタジオ写真のほか、企業ホームページなどの商業写真も手がける。地元の皮革メーカーからの依頼が増加し、NPO法人「タツノレザー」を結成した若手タンナー(なめし業者)たちとも親交を深めるうちに、「レザー離れ」が進む現状に危機感を抱くようになった。