兵庫県の元西播磨県民局長が斎藤元彦知事らを告発した文書を巡る一連の問題で、日本維新の会から辞職と出直し選挙をするよう申し入れを受けた斎藤知事は10日朝、報道陣の取材に応じ、改めて辞職を否定した。県民から寄せられる意見について聞かれた斎藤知事は「『頑張れ』と激励の声をいただくことが多い」と話した。
県議会第2会派「維新の会」(21人)の県議らは9日午後、服部洋平副知事に申し入れ書を手渡した。さらに最大会派の自民党(37人)など4会派が12日に斎藤知事に辞職を求めることを決めている。
斎藤知事は10日朝の取材で「百条委員会(県議会調査特別委員会)や第三者機関の調査にしっかり対応することが大事」と主張。19日に開会する県議会9月定例会に提出する補正予算案や、新年度の当初予算案に向けて取り組むのが責務とする説明を繰り返した。
公務先での県民からの反応を問われると、「批判の声を直接聞くことはあまりない」「7月以降、頑張ってという声をいただくことが多い」と口にした。
一方、県議会で不信任決議案が提案され、可決された場合に辞職するか、議会を解散するかという質問に対しては「仮定の話にコメントできない」と述べた。