洗浄機で汚れを落とし、出荷を待つダイコン=たつの市御津町苅屋
洗浄機で汚れを落とし、出荷を待つダイコン=たつの市御津町苅屋

 7日は冬の始まりとされる「立冬」。おでんや鍋物の具材として食卓を飾るダイコンの出荷が、兵庫県内有数の産地、たつの市御津町で最盛期を迎えた。各農家の作業場では、箱詰めを前に洗浄機で汚れを落とした真っ白な株が整然と並べられている。

 地元農家でつくる「御津町園芸組合」の約50軒が、干拓地「成山新田」の約28ヘクタールで青首大根を栽培する。同新田は排水性に優れた砂地と温暖な気候で、作物はミネラル豊富で甘みが強く育つという。毎年10月から翌年3月中旬まで収穫され、本年度は約1400トンの出荷を見込む。

 今年は夏場の猛暑の影響が心配されたが、11月に入ってからは品質が向上。同組合の木田雅也組合長(62)は「表面の光沢が出て、丸々と太く育ってきた。これから冷え込んでうまみも増す」と期待していた。

 大阪管区気象台は7日、近畿地方で「木枯らし1号」が吹いたと発表した。昨年よりも4日早く、神戸市では朝に最大瞬間風速14・2メートルを観測した。(辰巳直之)