神戸空港での就航を表明した台湾の航空会社・スターラックス航空の劉允富最高戦略責任者(右)と記念撮影に望む久元喜造神戸市長=4日午後、神戸市役所
神戸空港での就航を表明した台湾の航空会社・スターラックス航空の劉允富最高戦略責任者(右)と記念撮影に望む久元喜造神戸市長=4日午後、神戸市役所

 神戸市と台湾の航空会社・スターラックス航空は4日、2025年春に神戸空港と台中(台中国際空港)、台北(台湾桃園国際空港)を結ぶ国際チャーター便を就航すると発表した。台中便は毎日1往復し、台北便は週3往復を予定。神戸空港の国際便就航先では韓国とベトナムに続いて3番目。神戸空港第2ターミナルが開設される来年4月18日から運航を始める計画という。

 スター社は18年設立で複数の座席クラスや機内食を提供するフルサービスキャリア。北米や東南アジアなど世界27都市に就航し、国内では東京や大阪、名古屋など10カ所で運航している。

 チャーター便は台中、台北便とも午前中に現地を出発し、昼以降に神戸に到着。その後、国内の観光客らを乗せ台湾へ戻る。機材はエアバスの小型機「A321neo」を使用し、ビジネスクラス8席を含む計188席を備える。座席はスター社や旅行会社経由で販売する。

 スター社の劉允富最高戦略責任者は会見で「神戸は六甲山の雄大な景色や世界的に有名な神戸ビーフ、歴史ある異人館街など魅力あふれる素晴らしい街。台湾と神戸を結ぶ架け橋になり、観光と経済の交流を一層促進したい」と抱負を述べた。

 関西では関西空港に次ぐ第2の玄関口となり、都心に近い神戸空港の利便性も就航を決めた理由に挙げた。京阪神の観光客のみならず、ビジネス客の利用にも期待を寄せ「需要次第では増便や大型機材の導入を検討したい」と語った。30年前後に予定される神戸空港の国際定期便解禁後も運航する意向も示した。

 久元喜造市長は「予想を上回る就航計画を提示していただいた。台湾の2都市に航路が開かれることを歓迎したい」と話した。

(金 旻革)