神戸徳洲会病院
神戸徳洲会病院

 神戸徳洲会病院(神戸市垂水区)で入院患者が相次いで死亡した問題で、同病院は15日までに、カテーテル治療後に死亡した事例など10件について、外部の専門家を交えた院内検証の結果、医療事故には該当しなかったとの見解をホームページで公表した。

 同病院では、患者死亡事例など15件が国の医療事故調査制度に基づく調査や院内検証の対象となった。このうち3件は、同病院が医療過誤による死亡と認め、遺族に謝罪している。

 今回対象となったのは、残る12件のうち、外部による調査などのため未公表の2件を除いた10件分。同病院は2023年8月から院内検証を行い、患者が死亡した9件について「カテーテル検査や治療が死亡の原因になったものはない」と結論づけた。治療中に冠動脈損傷の合併症を引き起こした1件も、処理は適切だったとした。

 同病院は10件のうち7件で遺族や本人に対する説明を済ませたという。

 同病院では同年7月、循環器内科の男性医師が関わったカテーテル治療後、複数の患者が死亡していたことが表面化。神戸市は昨年2月、医療法に基づく改善命令を出し、病院側が3月に改善計画を出した。(井原尚基)