多くの人が集まった「兵庫県政の正常化を求める県民集会」=神戸市中央区楠町4、神戸文化ホール
多くの人が集まった「兵庫県政の正常化を求める県民集会」=神戸市中央区楠町4、神戸文化ホール

 兵庫県の斎藤元彦知事に絡む告発文書問題やその後の混乱を巡り、市民団体「兵庫県政を正常に戻す会」が24日、神戸市中央区の神戸文化ホールで集会を開いた。思想家で神戸女学院大学名誉教授の内田樹さんらが講演した。

 同会は今年1月に発足。斎藤知事が再選された昨年11月の知事選について、県警と神戸地検に「迅速かつ厳正なる捜査」を求める署名活動をしている。24日時点で3500筆以上の署名が集まっており、3月上旬に提出する予定という。

 同会によると、集会にはオンラインでつないだサテライト会場を含めて1500人が参加した。

 講演で内田さんは「みんなが幸せに暮らすために自治体がある。県がそもそも何のために存在するのか、(県政の正常化には)原点に返ることが必要」と強調した。自治体の役割について「市民生活を守り市民の成長を支えることが公共の使命」と指摘。公人には道義性が求められるとし「地方公共団体の『公共』という言葉の意味と、公人の資質とは何かを考えるべき」と語った。

 会場では、社会学者で東京都立大元教授の宮台真司さんのビデオメッセージも流れた。(長沢伸一)