クレーンゲームの景品などで全国に出回っているおもちゃの拳銃について、本物と同じ発射能力が確認されたとして、兵庫県警が所有者に提出を呼びかけている。所持していると銃刀法違反の罪に問われるが、12月末までは適用が猶予されるという。県警は「速やかに警察署へ届け出てほしい」としている。
おもちゃ拳銃の商品名は「リアルギミックミニリボルバー」。いずれもプラスチック製の本体(全長12・5センチ)と弾8発が同封され、パッケージに「対象年齢12歳以上」と記されている。回転式拳銃と同じ構造で、弾倉に6発の弾を入れることができる。持ち手に馬のマークがあるのが特徴の一つという。
県警によると、中国から1万5840個が輸入され、昨年12月以降に31道府県で流通。兵庫県内には約700個が入ったという。警視庁と県警が今年5月、県内の民家を捜索した際にこの拳銃を発見。実弾を発射する能力があると分かり、警察庁が今月17日に公表した。
経過措置後の来年1月以降、銃刀法に抵触する恐れがあり、県警は30日時点で26個を回収したという。県警は「自宅などで紛れていないかよく探してほしい」としている。(篠原拓真)